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【Oracle Cloud】コンパートメントやフォルトドメインって何?OCIでよく聞く用語を知ろう

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Oracle Cloud
2025.12.23

 

こんにちは!s.ichimuraです。

 

本記事はOracle Cloud Infrastructure Advent Calendar 2025のDay23の記事です。

 

今回は、OCI(Oracle Cloud Infrastructure)でよく聞く「コンパートメント」や「フォルトドメイン(FD)」などの用語について分かりやすく紹介します。

はじめに

OCIを利用している中で、「テナンシ」「コンパートメント」「リージョン」「可用性ドメイン(AD)」「フォルトドメイン(FD)」という用語を聞くことがあると思います。
これらは普段からOCIを利用されている方には馴染みが深い用語だと思います。
ただ、私が初めてOCIに触れた時はこれらが何を指す用語であるかよくわかりませんでした。
特に「コンパートメント」などOCI固有の名称はイメージを掴むのに時間がかかりました...。


そこで今回は、これらの用語についてイメージを掴みやすくするための記事を作成しました。
※本記事は、これら用語の詳細な仕組み/用途を説明するものではなく、概要やイメージを伝える事を優先しております。

 

グループ分け

「テナンシ」「コンパートメント」「リージョン」「可用性ドメイン(AD)」「フォルトドメイン(FD)」
まず、全体像を掴みやすくするためにこれら用語を大きく2つのグループに分けてみたいと思います。

 

グループ名 用語 概要
物理的な枠組みを指す用語

「リージョン」

「可用性ドメイン(AD)」

「フォルトドメイン(FD)」

物理的な場所。

範囲や個数はOCI側で定められており、ユーザは用意されたものを利用する。

論理的な枠組みを指す用語

「テナンシ」

「コンパートメント」

論理的な枠組み。

ユーザが用途に合わせて作成し利用する。

 

 

 

 

「リージョン」「可用性ドメイン(AD)」「フォルトドメイン(FD)」これらはOCIが管轄する物理的な場所を指す用語になります。

 

用語 概要
リージョン

1つ以上のデータセンターが配置されている地域を指す

可用性ドメイン

リージョン内にある各データセンターを指す

フォルトドメイン

各データセンター内での機器が配置されている場所を指す

 

イメージとしては、下記画像のようにリージョンの中にADがいくつかあり、各ADの中にFDが存在する入れ子構造になります。

 

これらは、主に障害対策の用途で設計されております。
例えば、東京で大規模な災害があった場合に東京リージョンにしかサーバがなければそのサービスは止まりますが、シカゴリージョンにもサーバがあれば止まる事なく運用する事ができます。
同じようにADであればデータセンター規模の障害、FDであればデータセンター内部の各機器の障害に対応する事ができます。

 

このようにOCIでは、「リージョン」「可用性ドメイン(AD)」「フォルトドメイン(FD)」によって様々な規模の障害に備えております。
そして、ユーザは要件に合わせて複数のリージョンを利用したり、配置するリソースを複数のADに分けたりすることができます。

 

 

論理的な枠組みを指す用語

「テナンシ」「コンパートメント」これらはユーザが作成する、OCI内の論理的な枠組みを指す用語になります。

 

用語 概要
テナンシ

ユーザがOCIサービスを利用する環境を指す
 ※OCIを契約したユーザ(アカウント)1つに対しテナンシが1つ自動で作成される

コンパートメント

テナンシ内でリソースを配置する論理的な場所を指す

 


イメージとしては、OCIアカウント毎にテナンシが1つ割り振られ、そのテナンシの中をコンパートメントを使って論理的に分けてリソースを配置するというイメージになります。

 

 

これらは、主にセキュリティや請求、リソースを管理するために利用されます。
テナンシはそれぞれが独立しているため、他テナンシとは干渉せずセキュリティ、請求、リソースなどがテナンシ毎に管理されます。
コンパートメントはテナンシ内でさらにセキュリティ、請求、リソースなどを論理的に分ける事で管理しやすくします。
また、コンパートメントはコンパートメントの配下に入れ子構造で作成することも可能となります。
 ※入れ子の深さは 6 階層までとなります。

 

例えば、テナンシであれば請求が異なる部署やプロジェクトごとにアカウントを作成し分けることがあります。
コンパートメントであればプロジェクト内のサービス毎に分けることがあります。
ただ、実際にどのように利用するかはユーザ側で任意に決められるので、テナンシ、コンパートメントどちらも1つずつで運用することもできれば、複数のテナンシ、コンパートメントを作成し運用することも可能です。

 

 

まとめ

最後に本記事のまとめとなります。

 

「リージョン」「可用性ドメイン(AD)」「フォルトドメイン(FD)」は、障害対策のためOCIが用意した物理的な場所を指す用語です。
「テナンシ」「コンパートメント」は、ユーザがセキュリティ、請求、リソースなどを管理しやすくするための論理的な枠組みを指す用語です。

 

本記事を通じて、OCIの用語について理解を深めていただけたら幸いです。
これらの用語を理解し適切に組み合わせることで、より安全で管理しやすいOCI環境を構築していきましょう!

 

 

参考

リージョン/可用性ドメイン/フォルトドメイン

https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/General/Concepts/regions.htm

 

テナンシ

https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/General/Concepts/tenancy_management.htm

 

コンパートメント

https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Identity/Tasks/managingcompartments.htm

 

 


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