s-ikeokaです。前回はOracle Application Performance Monitoringの紹介をしましたが、今回は第3世代のAPMといわれるDynatraceというSaaS製品をさわってみたいと思います。
目次
Dyanatraceとは
https://www.dynatrace.com/ja/
Webサイトやアプリケーションなどのビジネストランザクションすべてを可視化。業務システムのパフォーマンスをリアルタイムに監視し、システムの安定稼働と問題の早期発見・解消を可能とするAPM(アプリケーション・パフォーマンス・マネジメント)製品
特徴
One Agent機能によるインストールの簡易性
1ホストにつき1エージェントインストールで設定完了する。
従来型のAPMの場合アプリに監視用のコードを埋め込む必要があったが、コードレスで解析可能になる。
AIによる自動化
インフラのリソース使用量のしきい値を自動で判断し設定される。
問題を発見し正確な根本原因を特定、解決までを自動で行う。
マルチクラウド環境でのモニタリングの簡素化
オンプレミス、プライベートやパブリッククラウドなどが混在したシステムにおいても、AIがコンテキスト内のデータやアルゴリズムを理解し、問題とその根本原因を特定。
検証環境とDynatraceのAgentをインストール
・OCIにOSWindows Server2019に検証用にアプリインストール済。
・Dyanatraceフリートライアルアカウントは作成済。
DynatraceのAgentをインストール
今回はWindows ServerにインストールするのでWindowsを選択。
直接ダウンロードするかCMDでインストール実行し、再起動する。
Agentを実装するだけで監視が開始される。
使用方法
Hostの標準的なメトリクスとプロセスの確認
Infrastructure>Hosts
Agentをインストールしたサーバが追加される。
Smartscape topology
Davisによって各レイヤ層の依存関係をマッピング化。
プロセスとサービスの相関図で視覚的にわかりやすい!
ドリルダウンしていけば、さらに細かく表示される。
Dynatraceは、「Davis」という依存関係を追求する原因追求型のAI機能が活躍します。主な機能は
・システムトラブルを解決するための根本原因や影響範囲といった情報を検出
・システムパフォーマンスを最適化
Service
Applications & Microservices
パフォーマンス
バックトレース
アクションと関連サービスがどのサービスに依存しているかを確認できる。
サービスフロー
サービスの依存関係をツリー表示でき、あるサービスが呼び出しているサービスを確認できる。
ユーザアクションを起点としたトランザクション。AIがトランザクション全体図を自動描画する。
問題の発生しているサービスについては赤枠表示され、クリックで詳細分析が可能。
トランザクション分析
トランザクション関連のあるスループットがリストされる。
Application, User Session
アプリケーションのパフォーマンス情報
ユーザの操作からバックエンド処理まで、エンドツーエンドでのパフォーマンス分析が可能。
ユーザセッション
アクティブユーザのページ遷移やファイルのダウンロードなどのユーザーアクションを時系列で表示できる。
Databases
データベースのロード、応答時間、および失敗率に関する洞察、接続取得時間も監視できる。
応答の遅いリクエストを選択し、ドリルダウンしていくとクエリレベルでの解析ができる。
データベースホスト自体にOneAgentをインストールできない場合はActiveGate拡張機能で監視可能。
まとめ
いかがでしょうか。一部の機能紹介だけでしたがその他豊富な機能があり、1ホストで約70ドルなので費用としても組み込みやすいかと思いました。インストールから簡単な操作までですが、エージェントのインストールのみで、インフラ、アプリケーション、データベースまでOneAgentで完結できる強みがあります。
細かい監視要件があるサービスにはやや不向きのようで、マイクロサービスやコンテナなど個々に監視入れる手間を省きたいといったようなサービスに向いてる。
UIや技術サポートは今の所英語対応のみのよう。
15日間無料トライアル提供しているので、触ってみるのもいいかと思います。