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OCI ロギングでカスタム・ログを収集する(Windows Server編)

ブログ
Oracle Cloud
2025.06.25

 

こんにちは、t.yoshidaです。

 

今回はOracle CloudのロギングでWindows Server上のログをカスタム・ログとして収集するまでの手順についてまとめました。

具体的にはWindows Server上のWindowsログをOracle Cloudロギング上に収集したいと思います。

 

※Linux OSのカスタム・ログ収集方法は弊社の過去記事で紹介しています。

 是非過去のブログもご参照ください!(過去記事:OCI ロギングでカスタム・ログを収集する

 

今回やりたいことのイメージ図

 

今回検証で使用したサーバ

今回検証にあたり、以下サーバログを使って検証しています。

 

  • Windows OS:Windows Server 2022
    • シェイプ・タイプ:VM.Standard.E5.Flex
    • OCPU:1
    • メモリー:12GB

 

 

APIキーの発行

まずは、Windows Server上のエージェントがOracle Cloudに認証を行うためのAPIキーを発行します。

 

Oracle Cloudコンソールにログインします。

『アイデンティティとセキュリティ』>『アイデンティティ』>『ドメイン』>『Default』>『ユーザー』と遷移し、Windows Serverでログを転送する際に使用するユーザーをクリックします。

※ユーザーが削除されてしまうと認証が行えず、ログが取得できなくなってしまいます。

 そのため、使用するユーザーは削除することがないユーザーを使用してください

(参考文献:OCI公式ドキュメント - 「ユーザーの追加」

 

『ユーザー』画面に遷移したら、ユーザーが所属するグループを控えておいてください。

(画像のユーザーは『Administrators』に所属しています)

次に、ユーザー画面の左側にあるAPIキーをクリックします。

 

『APIキーの追加』ボタンをクリックします。

『APIキーの追加』画面にて、APIキーの生成について選択します。

今回は『APIキー・ペアの生成』を選択し,『追加』ボタンをクリックします。

注意:ここで公開キー、秘密キーを必ずダウンロードしておいてください!

   ダウンロードし忘れた場合は、再度APIキー・ペアの生成を行う必要があります。

 

 

構成ファイルのプレビューが表示されます。

『構成ファイルのプレビュー』欄の構成ファイル情報は控えておいてください。

(こちらは後からでも確認可能です)

 

 

ポリシーの作成

次に、Oracle Cloud上でカスタム・ログを収集するためのポリシー設定を行います。

Oracle Cloudコンソールの左上にあるハンバーガーメニューをクリックします。

『アイデンティティとセキュリティ』>『アイデンティティ』>『ポリシー』画面にて、

『ポリシーの作成』ボタンをクリックします。

※ポリシーはルートコンパートメントに作成します

(参考文献:OCI公式ドキュメント - 「ログおよびログ・グループ」

 

『ポリシーの作成』画面で名前を入力し、『手動エディタの表示』のトグルをオンにします。

入力項目で以下を入力します。

※画像はユーザがAdministratorsに所属していて、ロギングが所属しているコンパートメントが

000_Cloudii > 000_SandBox > 034_t.yoshida > Verfication」の場合です。

 

(設定するポリシー)

Allow group <使用するユーザの所属するグループ> to use log-content in compartment <適用するコンパートメントのパス>

(今回設定した実際のポリシー)

Allow group Default/Administrators to use log-content in compartment  000_Cloudii:000_SandBox:034_t.yoshida:Verfication

 

カスタム・ログを作成する(OCI側作業)

Windowsログを収集する受け口となるカスタム・ログを作成します。

 

Oracle Cloudコンソールの左上にあるハンバーガーメニューをクリックします。

『監視および管理』>『ロギング』>『ログ・グループ』画面にて、『ログ・グループの作成』をクリックします。

 

名前を入力し、作成ボタンをクリックします。

 

次にログを作成します。

『ログ』画面にて『カスタム・ログの作成』ボタンをクリックします。

名前とログ・グループを選択し、『作成』ボタンをクリックします。

 

作成後、そのまま『エージェント構成の作成』画面に映ります。

必要な情報を入力します。

 

ホスト・グループ欄は以下の通り入力します。

 

グループ・タイプ:ユーザー・グループ

ドメインの選択:今回使用するユーザーが所属するドメイン

グループ:今回使用するユーザーのグループ

※今回検証で使用したユーザーはAdministratorsに所属していたため、画面ではAdministratorsを選択しました

 

 

尚、今回はAdministratorsユーザーグループに登録されているユーザーを使用しましたが、動的グループの指定も可能です。

動的グループ、ユーザーグループは以下の特徴があるため、ユースケースによって使い分けてください。

 

  • 動的グループ
    認証情報の登録作業が不要となり、設定を簡略化する場合にお勧めです。
  • ユーザー・グループ(IAMグループ)
    拡張性が高いのが特徴で、コンピュート・インスタンスだけでなく、Base DBも登録可能です。
    ただしユーザーグループが同じインスタンスは同じログに出力されてしまうため、設計時には注意する必要があります。

 

 

エージェント構成欄では以下の通り入力します。

 

入力タイプ:Windowsイベント・ログ

名前の入力:カスタムメトリックで表示したい名前

イベント・チャネル:アプリケーション

 

※収集したいイベントログがアプリケーションとサービスログ配下の場合は、該当のログ名を手入力してください。

例えば、Windows Server Backupのイベントログを収集したい場合は『Microsoft-Windows-Backup』と入力します。

(ここら辺はAWSとも同じですね)

 

尚、該当ログのログ名はイベントビューワーで該当ログをXML表示することで確認できます。

Provider Nameに書かれている内容がイベントログ名です。

 

入力が完了したら、『作成』ボタンをクリックし、エージェント構成を作成します。

 

 

Windows Serverのエージェント導入

カスタム・ログの設定ができたので、次はインスタンスの設定を行います。

「コンピュート」>「インスタンス」画面にて、ログ収集対象のインスタンスをクリックします。

Oracle Cloudエージェントタブにて、「カスタム・ログのモニタリング」行の「プラグインの有効化」を有効にします。

(有効になっている場合は本対応は不要です)

 

 

Windows Serverのエージェント設定

Oracle Coud側の設定が完了したので、Windows Server内の設定を行います。

今回ログ収集を行うWindows Serverにリモードデスクトップ接続します。

接続できたらエクスプローラを開き、「C:\oracle_unified_agent」に移動します。

「.oci」フォルダを作成します。

「.oci」配下に「api_secretkey」と「config」を作成します。(拡張子なしで作成)

 

「api_secretkey」をメモ帳で開きます。

ファイル内に作成した秘密鍵の内容をペーストします。

 

 

「config」をメモ帳で開きます。

構成ファイルのプレビューで控えた内容をペーストします。

key_fileは今回配置した「C:\oracle_unified_agent\.oci\api_secretkey」を指定してください。

これでカスタム・ログを送信する設定が完了です。

 

カスタム・ログの送信確認

設定が完了したので、カスタム・ログが送信されているかの確認をしましょう。

『監視および管理』>『ロギング』>『ログ』画面にて、今回作成したログを選択します。

※見つからない場合はログ・グループが作成時に指定したログ・グループになっているか確認してみてください

 

ログの詳細画面にて、アプリケーションログが発生した時間を確認します。

WindowsサーバーのアプリケーションログがOracle Cloud側のログに出力されていました!

 

 

 

まとめ

今回は以下の内容を紹介しました。

・Windowsサーバのイベントログをロギングに出力する

 

Linuxと手順は大体同じですが、対象がWindowsになることでパスの指定や格納先が変わってややこしいですね。

 

今回のブログは以上です。

この記事を通じ、皆様の問題解決の一助となれば幸いです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!


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