皆さま、こんにちは。y.takanashiです。
暑い日がまだまだ続きますね...!
今回は2022年6月にリリースされたWeb Application Acceleration(WAA)について、
機能の概要や作成方法、そして簡単なレスポンス速度の検証を行いましたので、
その結果も踏まえつつ皆さまにご紹介したいと思います。
目次
Web Application Acceleration(WAA)とは?
Web Application Acceleration(以下WAA)は、
2022年6月にリリースされたOracle Cloudの新機能です。
静的サイト向けの機能で、ロード・バランサーにアタッチするだけで、
Web HTTPレスポンスをキャッシュ/圧縮され、
レスポンスの高速化を実現できるサービスとなっております。
そして気になるWAAの利用料金についてですが、
WAAは無料で使うことができます!!!
(゚∀゚ノノ゙パチパチパチパチ
WAAについて詳しく知りたい方は、下記の参考資料をご覧ください(^o^)/
Oracle Cloud Infrastructure ドキュメント - Web Application Acceleration
Oracle Blogs - 「Web Application Accelerationの紹介」
Web Application Acceleration(WAA)の作成方法
続いて、WAAの作成方法について説明します。
OCIコンソールにログイン後、左上にあるハンバーガーメニューから
ネットワーキング
→Webアプリケーション・アクセラレーション
をそれぞれ選択します。
選択後、WAAポリシーの作成
を選択します。
WAAポリシーの作成時に以下の項目を入力、もしくは選択します。
- 名前...任意(ここでは「Test-WAA」)
- コンパートメント
- キャッシング...バックエンド・サーバへの負荷の増加を回避するために使用
- 圧縮...必要な帯域幅を削減するために、サーバー・レスポンスをクライアントに返す前にgzipを使用して圧縮する
- アタッチするロード・バランサー...オプションとなっており、WAAポリシー作成後にも追加で付与できる
全ての項目を入力した後、WAAポリシーの作成
を選択します。
作成後、新たにWAAポリシーが作成されている事が確認できます。
作成したWAAポリシーの詳細画面は以下となっております。
ちなみにアクセラレーション名は、デフォルトでは作成した日時名となっていますので、
必要に応じて変更しておきましょう!
またコンテンツの更新を行いましたら、キャッシュのパージ
を使用することで、
これまでのキャッシュを一括削除させる事ができます。
レスポンス速度測定
次にWAAを付与したWebサイトと、付与していないサイトの
レスポンス速度の検証を行ってみましたので、こちらの結果も紹介します。
検証方法
弊社のWebサイトと同じ環境をそっくりそのまま作り、
新たに作成したサイトの方にWAAポリシーをアタッチして検証を行いました。
なおレスポンス速度の検証には、Page Speed Insightsを使用をしました。
検証方法は極めてシンプルで、両サイトのURLをPage Speed Insightsに入力して分析しました。
その際にネットワーク環境によって結果の差異が発生しないように、同じタイミングで分析を行い、
結果のばらつきを少なくするために、同じ作業を10回程度行いました。
またご存知の方もいると思いますが、Page Speed Insights内には複数の項目があります。
私はその中で以下の項目に着目して検証を行いました。
- Speed Index(ページのコンテンツが取り込まれて表示される速さ)
- Time to Interactive(ページが完全に操作可能になるまでに要する時間)
以上です。
早速検証結果を共有していきます!
検証結果
※いずれの測定結果も単位は秒となっております。
Speed Index
WAAなし
平均 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | 9回目 | 10回目 |
8.97 | 8.4 | 9.1 | 10.0 | 8.4 | 9.0 | 8.5 | 7.3 | 9.2 | 9.5 | 10.3 |
WAAあり
平均 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | 9回目 | 10回目 |
7.46 | 8.0 | 7.2 | 7.8 | 7.4 | 6.5 | 7.8 | 7.9 | 7.7 | 6.9 | 7.4 |
WAAありの方が平均で1.5秒ほどレスポンスが速い結果に!
Time to Interactive
WAAなし
平均 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | 9回目 | 10回目 |
9.92 | 12.1 | 8.9 | 11.0 | 9.2 | 9.0 | 11.5 | 8.1 | 8.7 | 11.4 | 9.3 |
WAAあり
平均 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | 9回目 | 10回目 |
8.56 | 8.4 | 8.3 | 10.9 | 8.7 | 8.5 | 8.5 | 7.3 | 8.3 | 9.2 | 8.5 |
こちらもWAAありの方が1.4秒ほど早い結果に!
当たり前ですが、いずれもWAAありの方がレスポンス速度が速い結果になりました!
まとめ
以上でWAAの紹介を終了とさせていただきます。
簡単なテストでしたが、有意な差が見られたのにはちょっと驚きです!
また今回紹介したWAAは無料で使用できますので、非常に便利なサービスであると思います!
そしてこの記事が、速度改善等の問題解決の一助になれば幸いです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございましたm(_ _)m